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SD-WANについて その2

SD-WANとは

Software Defined WAN ソフトウェアで定義されたWAN。 複雑なネットワークを抽象化して管理しやすくするといった目的で活用されるが、どういう仕組なのか?

SD-WAN活用例

例えば、ある企業ネットワークを考えてみる。 f:id:bonity:20180509220943p:plain

この企業が事業拡大を行い、拠点を増やし、新たなサービス(SaaS)を企業内システムに導入することを考える。 すると下図中赤線で示される通信について、各拠点のネットワーク機器を設定し直さなければならなくなる。 拠点が増えれば増える程ネットワークが複雑になりシステム管理者の負担が増える。 f:id:bonity:20180509220941p:plain

ここでSD-WANを導入する。 システム上にSD-WANコントローラ、各拠点にSD-WAN対応ルータが必要になる。 SD-WANコントローラは同一ネットワーク内にSD-WAN対応ルータを検出すると、経路情報を送り込む。 f:id:bonity:20180509221423p:plain

すると、受け取った経路情報に従って論理的な経路が構築される。 この時、論理的に作られた経路の層を(図中青色層、赤矢印)オーバーレイ、 物理的に通信を行っている経路の層を(図中灰色矢印)アンダーレイという。

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※この図では拠点Cから他の拠点に向けての経路にのみ注目しているが、他の拠点についても同様

各拠点の通信管理・制御を一元的に行うことができ、拠点の増加やサービスの導入にも比較的簡単に対応できる。 また、WAN毎に負荷の分散を行うことで回線をより効率的に使用することができ、回線維持費等コストの削減効果も期待できる。